私には上から中学生、小学生高学年、年長児の3人の子どもがいます。
長男が生まれた時は他の赤ちゃんとの違いを気にしてばかりでした。抱っこしても目が合わないし、反り返って安定感が無い。買い物に行けばベビーカーにきちんと座らず、キーッ!と奇声を発する。手は繋がないしすぐ何処かに行ってしまう。警備員さんが抱きかかえて私の元に連れてきてくれたもありました(笑)
気になる行動は他にもあり、今になっては思い出話ですが、心配感満載の子でした。
一歳半検診では特に何も言われることがありませんでしたが、相変わらずの多動と聞き分けのなさは続き、怒ってばかりの毎日でした。
そして当時の私は心穏やかになどいられず、正直楽しい子育てではありませんでした。外では笑顔でも心の中は常にモヤモヤ、どうしてうちの子は他の子と違うんだろうって・・・
目を合わせ笑いあってる母子がとっても羨ましい。周りのお母さん達は愛情を持って楽しそうに子育てしてるのに、私は何故できないんだろう。出産したら母性が出て無条件に子どもを愛せると思ってたのにそうはいかない現実に悔しく、やるせない思いでした。
二人目が生まれた直後は焼きもちからなのか、寝かせている別室に行って大声を出し起こしたりと相変わらずの問題児ぶりでした。イライラがピークを迎え長男のいる近くにメリーを投げつけた事もあります。あの時の息子のあっけにとられた顔を今でも覚えています。今思うと本当にかわいそうな事をしたと反省しています。
たまに幼児虐待で逮捕される母親のニュースを見ますが、他の家庭と比べてしまい、思ったような子育てができない悔しさやもどかしさから疲弊し、わが子に暴言を吐いてしまったり手をあげてしまいそうになる。私も一歩間違えればニュースに出てくるあの母親になってもおかしくなかったと思っています。もちろん何があっても子どもに手をあげることは絶対にしてはいけませんが。
今になって周りを見渡すとそういう子って結構いたりします。でもちろん穏やかーで育てやすそーーって思う子もいるのは確かで・・・実際うちの2番目は穏やかで、外出時、必ず手はつなぐしベビーカーでも周りを見ながら、静かに座っているとっても育てやすい子でよく笑う天使のような子でした。正直子どもによってこんなにも手のかかりようが違うのかと思います。
そして当時の私はというと、他の子と違う所を見つけると携帯で検索し、発達障害というワードを見てはうちの子もそうかもしれないと悩む。私の子育てが悪いのかと落ち込んだり、この子の未来は大丈夫なのか?とかそんなことばかりが頭の中をぐるぐるぐるぐる。
発音が悪く何を言っているか理解が難しく、息子が何を伝えたいのか分からない。その時通っていた支援センターの先生から療育センターのことを聞き、3ヶ月待ちの後、無事通うことができました。発達検査もしました。
結果は広汎性発達障害。先生に直接言われたわけではなく、資料をチラ見してしまったのですが・・(-_-;)広汎性発達障害とはアスペルガー症候群や自閉症の特徴がみられるもののそれらの基準をみたさないものらしいのですが、当時の私は先生にそれを詳しく聞くこともできず・・・やっぱり発達障害なのかーと思い、色々悩みました。
言語聴覚士の先生に半年ぐらい指導していただき、だいぶ話が聞き取りやすくなりました。そのおかげで息子も少し落ち着いたように思います。きっと息子も今まで伝わらなかった思いが言葉で伝えられるようになり、安心できたところがあるのでしょう。
小児科の先生は私の悩みも聞いてくれました。抱え込んでた悩みを打ち明け、思い切り泣いきました。思い返すと私は産後、イライラしたり悲しくなったりと感情が不安定だったので産後鬱気味だったのかもと思う今日この頃です。
出産するまでの私は能天気な性格で、めったに怒ったりしない人間だったんです。それなのに出産して母親になったら自分が自分じゃなくなってしまった。そのことに戸惑いを隠せませんでした。今はいかにそれまでの自分が自由に思い通りに生きてきたのかが身に染みて分かります。
心配はつきませんでしたが、幼稚園では先生方から何か指摘されるということはなく、お友達と一緒に過ごし卒園するこができました。
小学校でも発達外来に行きADHDのグレーゾーンと言われました。私はやっとこの辺りで息子の特性を受け入れて、比較的大らかになれたような気がします。そしてうちの息子はというと、まだ高校、社会人生活と心配なことはありますが、今のところスポーツ、勉強ともにそこそこの結果を出し楽しく学校生活はおくれているようです。
ゲームが大好きで貧乏ゆすりが多かったり、多少人の気持ちが読み取りずらく、しつこくしてしまうこともあり、そんな様子を見ていてグチグチと口酸っぱく怒ってしまうことはしょっちゅうで、ひどい言葉で息子を傷つけてしまったこともたくさんありました。(たまに今も)何回も寝ている息子にごめんねと誤ったことを憶えていますが、後悔していることはたくさんあります。
小さい息子は『ママがいい』と私のことを大好きでいてくれたのに、私は息子の足りない点ばかりをみていたこと。人と比べすぎて息子を受け入れてあげられなかったこと。もっといっぱい笑いかけて、いい所をいっぱい褒めてもっと大らかな気持ちで接してあげれば良かった・・・
でも当時の私にはそれが精いっぱいだった。だから今はとっくに私の身長を追い越して大きくなった息子に、伝えられるだけの大好きを伝えていきたいと思っています。もう中学生なので『やめろ』『キモイ』とはねのけられますが(笑)
私は実の母と同居し、義母も車で10数分の場所に住んでいるという環境であったのにも関わらず上記のような状況でした。そして周りの人たちに同居だから楽と言われるのが物凄く苦痛でもありました。母は仕事も朝から夕方までしているし、こんなに辛いのに楽だなんて言わないでほしい、この環境でちゃんと子育てできない私は本当にダメ人間だって思ってしまったのです。もう何を言われてもマイナスに受け取ることしかできない状況でした。((+_+))
私は不器用な人間なので、他のお母さんの効率の良さが本当に羨ましくあります。どうして私は皆のような子育てができないのか悩むこともありますが、それでも周りの人に支えられここまでやってきました。
実際母に助けてもらっていたことはたくさんあります。義母も仕事をしていなかったので、昼間一人で子どもを見ているのが辛くてしょっちゅう子どもを連れていきました。今は核家族、実家が遠方だったりと頼る場所がないお母さんたちがたくさんいます。その中で子育てをしているのだから本当に忙しく大変でしょう。そういう状況で日々家事、育児をしているお母さんは本当に凄いなーと思います。
子ども達が幼稚園に入園する前は子育て支援センターにかなりお世話になっていました。あの時親身になって私の話を聞いてくれ、アドバイスをくれたり他愛のない会話をしてくれた先生方には感謝でいっぱいです。何処かで会うことができたらあの時はありがとうございました。と伝えたいと思います。
もしも今、子育てに行き詰まっているお母さんがいたら、どんどん周りにを頼ってほしいと思います。どん底にいると自分の視野が狭くなっているので、他人の助言や何気ない一言が突き刺ささり落ち込んでしまうこともあるかと思います。全部を真剣に受け止めなくていいです。でもその人は悪意から言っているのではないかもしれない。貴方のことを助けたいと思っている人が必ずいます。
地域のサポートもどんどん受けてください。私の住んでいる地域には一時預かりやファミリーサポートなど、一時間あたり比較的お安い料金で子ども達を預かってもらえるとういうサポートがありました。預ける時にお子さんが泣いて心が痛くなってしまい、預けるのを躊躇してしまうお母さんもいると思います。私がそうでした。そして子どもがいるから何もできないと思ってしまう→きつくなってしまうの悪循環。
でもお母さんがストレスでつらい顔をしているよりも、少しでも気分をリフレッシュさせて笑顔が見られる方が子どもにとっても絶対いいはずです。お母さんが笑顔でいると自然と子どもの心も落ち着いています。預けて睡眠時間をとったり、美味しいものを一人で食べたり今自分が一番やりたい事をやってみてください。そして帰ったらお子さんを優しくなでなでしてあげてくださいね。そして絵本を一緒に読むのもいいです。
ついでにその日はもう手抜きしまくって、のんびりするのもいいです。ご飯も作らずお惣菜でも納豆ご飯でもいいし、お皿は紙皿で捨てるだけ。掃除もせず子どもとの時間だけをゆっくり過ごす。そんな日を月に一回でいいから持てると心のあり方が全然違います。月の初めにカレンダーに『母休み』って書いてご主人にも宣言しておきましょう(笑)
自分の時間を少しでも持てると心のあり方って全然違ってきます。不思議な事にこれをすると自然とウキウキして『休み』のために予めやることを前倒しでこなせたりするので是非試してみてください。
『子どもの幸せが母の幸せ』心からそう言えたら、それは素晴らしいことです。でも私は母が何もかもを我慢しなくていい、『母の幸せが子どもの幸せ』くらいの気持ちで、自分を満たすことは物凄く大切なことだと思います。自分が満たされたら優しくできるし、大らかでいられる。お母さんが幸せだと家族の笑顔が絶対増えてきます。そして自然と家の中が良い空気になります。お母さん達が怒涛の毎日を少しでも楽しく楽に過ごせるようになりますように(*^^*)
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